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腎泌尿器外科


診療科長・部等の長名

 
齋藤 誠一  SAITO Seiichi
              

診療科・部等の独自HP

 
URL:https://ryukyu-urology.jp(外部リンク)
 

主な対象疾患

 
●前立腺癌
●腎癌
●膀胱癌
●精巣癌
●副腎腫瘍
●膀胱尿管逆流症
●先天性水腎症
●尿道下裂
●後部尿道弁
●尿管異所開口
●腎移植(腎不全)
●膀胱瘤
●腎尿管結石
●過活動膀胱
●間質性膀胱炎
 

診療科・部等の紹介

 
●診療科の特徴:新生児から超高齢者までのあらゆる年齢層を対象とし、低侵襲治療を心がけています。泌尿生殖器系癌、腎移植、小児泌尿器科、尿路結石、内分泌疾患(副腎腫瘍)、神経泌尿器科(排尿障害)、骨盤臓器脱(女性泌尿器科)、LOH症候群、男性不妊症など扱う分野も広汎です。
●腹腔鏡下手術(Da Vinci手術を含む)の積極的導入:上記参照。泌尿器腹腔鏡認定医が増えるに従い、扱う手術の守備範囲も広がってきました。Da Vinci膀胱全摘除術 (RARC)は、2022年8月に第1例目を施行しました。
●泌尿生殖器系癌の治療:扱う疾患の中で最も多く、内科的(癌免疫療法、分子標的薬治療、抗がん剤)・外科的治療(腹腔鏡手術、開放手術)、放射線療法を行っています。
●人材育成:医療を存続させる上で、人材育成は最も大切な使命であり、診療科全体で取り組んでいます。例として、泌尿器腹腔鏡認定医の育成を2009年より取り組み、2012年から2020年までに琉大で新たに10名が認定医を取得(うち5名が30歳台)しました。移植認定医は新たに2名、小児泌尿器科認定医は新たに2名取得しています。
 

特色・得意分野

 
●腹腔鏡手術
・腎摘除術(腎癌)
・副腎摘除術(副腎腫瘍)
・後腹膜腫瘍摘除術
・仙骨膣固定術 (LSC)(骨盤臓器脱[POP])
・ドナー腎採取術(生体腎移植)
・腎盂形成術(先天性水腎症)
●ロボット支援下腹腔鏡手術
(Da Vinci手術)
・前立腺全摘除術 (RARP)
・腎部分切除術 (RAPN)
・膀胱全摘除術(RARC)
●泌尿生殖器系癌に対する内科的・外科的治療及び放射線療法(放射線科へ依頼)
・腎癌
・尿路上皮癌(膀胱癌・上部尿路癌)
・前立腺癌
・精巣癌
・陰茎癌
・副腎癌
・後腹膜腫瘍(脂肪肉腫など)
●腎移植(生体・献腎)
●小児泌尿器科(尿道下裂・先天性水腎症・膀胱尿管逆流症・異所性尿管開口・脊髄髄膜瘤術後の管理など)
●小線源療法(前立腺癌)・尿路結石(内視鏡治療)
●骨盤臓器脱 (LSC, TVM)
●排尿障害(過活動膀胱・間質性膀胱炎など)
●LOH症候群(男性更年期障害)
 

罹患に気づくきっかけ(契機)

 
 泌尿器科疾患に罹患しているかもしれないと思われる方へ。ご自分で気づくための発見のヒントを一部について示します。当科のHPもご参照ください。医療従事者の方も参考にして下さい。
前立腺癌はPSA:前立腺癌は排尿困難など症状が出る頃には進行癌になっています。無症状のうちに検診や人間ドックを利用して発見しましょう。発見の決め手は、前立腺特異抗原 (PSA)です。50歳からはPSAを標語にして下さい。家族歴(父親、兄が前立腺癌)のある方は、罹患率が高まりますので、40歳からPSAをお勧めします。早期癌であれば治癒率は非常に高いです。1回分の飲み会の我慢でPSA検査料が捻出できます。
間質性膀胱炎(女性に多い):「排尿回数が増えて、1日に15-20回以上も排尿している。尿が溜まると下腹部に痛みが生じる。」などの症状で、近医で膀胱炎と言われて、1〜2ヶ月も抗菌薬を内服しているけれど症状が改善しない方。膀胱炎は1週間の抗菌薬投与で改善しますので、このような場合には疑った方が良いです。排尿日誌で推察し、診断と治療を兼ねた膀胱水圧拡張術を施行します。
小児の繰り返す発熱:膀胱尿管逆流症による尿路感染症を疑う必要があります。脊髄髄膜瘤(二分脊椎)の手術を受けられた場合にも、本疾患が原因の高圧膀胱により二次的に膀胱尿管逆流症を生じ、尿路感染を生じることがあります。術後すぐにも泌尿器科的管理が必要です。膀胱尿管逆流症は腎不全の原因にもなり得ますので、早めの小児泌尿器科受診をお勧めします。
精巣癌(胚細胞腫瘍):AYA世代(17−37歳)の男性で最も多い癌です。無痛性の精巣腫大が特徴的ですが、精巣が腫大しない場合(後腹膜腫瘍、縦隔腫瘍)もあります。転移(肺など)で発見されることも多いですが、転移があっても80%は救命できます。CT検査の他、マーカー(AFP, -HCG, LDH)を測定します。70歳以上での精巣腫大は、悪性リンパ腫を疑います。
腰背部痛:尿路結石に特徴的な症状です。この症状の殆どは尿路結石ですが、時に致命的になる解離性大動脈瘤や急性膵炎(沖縄ではお盆の後の男性に注意)が発見されます。鑑別のため必ずCT検査が必要です。他に腎動脈塞栓(心房細動で服薬アドヒアランスが悪い場合など)があります。
骨盤臓器脱(女性):出産歴が多く、膣からピンポン玉のようなのが出てきた場合に疑います。治療は主に腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)で対応しています。一部にはTVMを適応させます。
LOH症候群(男性更年期障害の大部分を占める):不眠、気分の落ち込み、筋力低下(背中の痛みなど)、ほてり・発汗、EDなどがある方。加齢に伴い男性ホルモンが低下してこのような症状を惹起することがあります。その場合には男性ホルモン補充療法が適応になります。
 

診療実績

 
2020年度実績
・前立腺癌治療:ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術(33件)
・腎癌ー腎部分切除術:ロボット支援腹腔鏡下 (20)、開放 (7)(27件)
・腎癌ー根治的腎摘除術 腹腔鏡下(23)、開放 (2)(25件)
・骨盤臓器脱治療:腹腔鏡下仙骨膣固定術(20件)
・慢性腎不全治療:腎移植術(14件)
・腹腔鏡下ドナー腎採取術(12件)
・副腎腫瘍ー摘除術:腹腔鏡下 (10)、開放 (1)(11件)
・膀胱癌治療:根治的膀胱全摘除術(6件)
・小児膀胱尿管逆流防止術:開放 (9)、Deflux (4)(13件)
・小児尿道下裂治療:尿道形成術(5件)
 

専門外来

 
・小児専門外来
・腎移植専門外来
 

診療日カレンダー

 
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