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2022年 病院長年頭挨拶


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 2022年、病院長の念頭の挨拶を申し上げます。昨年は、コロナに始まり、コロナに終わった1年でした。当院職員が健康であることはもちろん、沖縄県内唯一の特定機能病院として、その役割を死守するためにも、職員一同、気を引き締めて対応をして行きましょう。


 さて、新年のスタートに際して、琉大病院の理念を述べさせていただきます。「病める人の立場に立った、質の高い医療を提供するとともに、地域・社会に貢献する優れた医療人を育成する。」です。当院職員はそれぞれ、役割を担って仕事をしています。自分の考えで行動するだけでなく、病院全体として、この理念の実現のために力を合わせていきましょう。


理念に沿って基本方針も決められています。それぞれの基本方針は、理念を実現するために作られています。

1)生命の尊厳を重んじた人間性豊かな医療の実践

2)地域の医療・保健・福祉に対する貢献

3)先端医療技術の開発・応用・評価

4)専門性及び国際性を備える優れた医療人の育成

5)働きやすくやりがいのある職場環境の整備

いずれの基本方針も重要ですが、これらを実現するためにも大学病院の特色である教育機能を発揮することが重要だと考えています。


 それでは、令和3年を振り返りたいと思います。令和3年は、コロナ感染症への対応で多くの時間を使った1年でした。患者の受け入れと治療には、10階東病棟の第1内科、救急部、感染対策室、看護部、他にも直接に患者さんに対応する部署や職員にはたいへんなご負担をおかけしました。適切な医療を実施いただき感謝申し上げます。

 9月には琉大病院として初めてのクラスターを経験しました。対策の漏れが重なったための感染の広がりでしたが、感染対策室をはじめとする関係部署の職員の獅子奮迅の活躍で、早期に収束できたと思います。この経験を活かして、病院全体として、学び、成長し、より質の高い感染対策を進めていきましょう。

 令和3年での大きな出来事の1つとして、病院機能評価の受審とその認定がありました。病院機能評価統括 中西浩一副院長を中心に、職員が一団となり、無事に認定をうけることができました。この受審を通じて、私自身も「患者中心の医療とはなにか」、「良質な医療とはなにか」、そして、「理念達成に向けた組織運営」、また、「ガバナンスとは何か」を学ばせていただきました。これからの病院運営に活かしていきたいと思います。

 次に、病院機能評価の際に実施した対応の一部を列記します。職員の教育研修体制の一元化と実質化、安全管理体制のさらなる充実、医療の質向上のための組織作り、医療情報関連の整備、入院時・入退院支援の充実、経営支援体制の充実などです。このほか、特定機能病院として、沖縄の医療の最後の砦として、当院として機能向上に関連して実現したものの一部を上げさせていただきます。

 各科診療機能の充実(生体肝移植件数増加、膵臓移植認定へ、腎移植件数増加経カテーテル大動脈弁置換術(TAVI)専門施設認定、MirtaClip治療開始、きこえの支援センター運用開始ほか)、国際医療支援室の活動の拡大、海軍病院と連携(患者受け入れ、災害訓練など)、医師の働き方改革、産業倫理審査委員会の設置とみらいバンク始動などです。もちろん、このほかにも多くのことが実現できています。

 西普天間キャンパス移転についても、触れておきます。病院棟の建築が令和3年に始まり、順調に進んでいます。令和4年は、ハード面とソフト面の調整を含めてしっかりと取り組んできます。


 令和4年の取り組む内容として、第4期中期目標・中期計画(2022年~)の策定、コロナ下での安定した病院運営と経営(感染対策、救急対策、経営対策など)、医師の働き方改革をさらに推進(勤怠管理システムの導入、タスクシフト、医師以外の職種の取り組み)、医療技術部の創設(令和4年4月1日~)、さらなる経営改善のための取り組み(経営の見える化)、病院の質の向上への取り組み(理念の共有、QCサークル活動ほか)、病院の企画・広報のさらなる充実、看護師特定行為研修のさらなる発展と実務参加の推進パッケージなど、病院の質の持続的な向上(医療の質の向上、医療安全の促進など)、着実な病院移転の準備などとなります。


 最後に、私は、琉大病院は、職員の一人一人が“成長する”場として発展できればと考えています。組織が構成員も含めて、成長するために必要なことは、「エンゲージメント」の醸成とされています。すなわち、個人の成長や働きがいを高めることが組織価値を高めること、逆に、組織の成長が個人の成長や働きがいを高めることです。職員1人1人が主役です。皆さん、一緒によい病院を作っていきましょう。今年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

琉球大学病院長
大屋 祐輔