新看護部長紹介 若いエネルギーを看護の力に

大嶺 千代美

 初めまして、4月1日に看護部長に就任しました大嶺千代美と申します。どうぞ、宜しくお願いいたします。「看護師が変われば、病院が変わる」と言われるほど、病院職員の半数を占める看護師の質の高さが今、求められています。私が入職した平成元年当時の看護師数は330名ほどでしたが病院機能拡充に伴い、現在は615名となっております。毎年40名前後の新卒看護師が入職し、病棟に配置していますので入院すると若い看護師が多いと感じることでしょう。
 入職時には、看護部理念「専門的知識に基づいた看護技術を思いやりの心で提供する」をかみ砕き、F・ナイチンゲールが唱える自分の仕事に三重の関心を持つこと(症例に対する理性的な関心、病人に対する心のこもった関心、病人の世話と治療に関する技術的な関心)と白衣のシンボルマークの意味、行った看護に責任を持ち、自立して行動できる看護師を目指して欲しいと説明をしています。多くの看護師は、人の役に立ちたいと免許を取得し働いています。患者さんの痛みや苦しみを和らげることのできないつらさや力のなさに悔むこともありますが、チーム医療のキーパーソンであることを自覚し、より良い医療・看護が提供できるよう専門職として自己を高める努力を惜しまないで欲しいと願っております。
  一人ひとりの看護師が患者さんを大切に思い、看護を丁寧に行い、笑顔で、はつらつと働くことが琉大病院の質につながると信じ、看護部では更なる看護実践力の向上と医療接遇向上に取り組んでいます。若いエネルギーを看護の力に変えていきたいと考えておりますので皆様のご協力を宜しくお願いいたします。

アフリカ・エチオピア連邦共和国の子ども達に笑顔を!

口唇口蓋裂センター・歯科口腔外科 准教授 西原 一秀
麻酔科 助 教 西  啓亨

 琉球大学医学部附属病院口唇口蓋裂センターは、口唇口蓋裂患者にチームアプローチによる一貫治療を行い、日本でも代表的な専門施設として知られています。
 今回、2017年2月にアフリカ・エチオピア連邦共和国(エチオピア国)のブタジラ市グラルベット病院で行われた第6次口唇口蓋裂無償援助活動に、歯科口腔外科の西原一秀准教授と坂元結歯科医師、麻酔科の西啓亨助教が参加しました。
 エチオピア国の首都アジスアベバ市は、近年目覚ましい発展を遂げて鉄道輸送も開始されていますが、アジスアベバ市から3時間ほど南下した地方の農村都市であるブタジラ市では、未だに水道、電気が通じていない家屋があり、十分なインフラ整備が整っていないのが現状です。口唇口蓋裂患者は、日本では生後3か月頃に口唇形成手術を行いますが、経済的な貧困地域であるブタジラ市では、未だに成人した高年齢の未治療患者が毎回手術を希望してグラルベット病院を受診します。そのグラルベット病院は、手術中に停電を起こして手術が中断するなど地方病院の医療環境、整備はまだまだ不充分です。

アフリカ・エチオピア連邦共和国の子ども達に笑顔を!

 本活動は、琉球大学医学部ならびに口唇口蓋裂協会の関係各位のご協力とご支援で行われています。今後もこの活動を継続し、さらに医療・教育分野でエチオピア国の医療技術向上・発展に寄与するとともに、一人でも多くの患者の手術を行い、患者さんと家族の笑顔を取り戻すことができれば幸いです。