琉大病院HOTLINE
第 33 号

平成19年4月11日
発行
琉球大学医学部
附属病院広報委員会

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砂川元 安心・安全な医療を求めて
 琉球大学医学部附属病院 病院長補佐 砂川元(すながわ はじめ)

 今回の担当である琉大病院安全管理部門より、安全確保の観点から皆様方にご協力をお願いしたいと思います。

 沖縄県内における唯一の特定機能病院である琉大病院は、全職員が《医療事故の発生件数0(ゼロ)》を最終目標に「安心・安全で、より質の高い医療」を提供できる環境整備にむけて日夜努力をしております。そのお手伝いをしているのが『安全管理対策室』であります。『安全管理対策室』には、病院全体の事故防止・安全管理に当たる専任リスクマネジャー2名(医師と看護師)と事務職員1名が常駐しており、各診療科や部署、病棟などに配置されているリスクマネジャーとともに「医療の安全確保」に関して活動しています。医療従事者一人一人が「事故はいつでも、身近に、どこでも」発生する可能性があることを認識し、組織全体としての事故防止活動を通じて患者様やご家族、来院者、医療者のリスクを最小限に抑え、「医療の質を保障(確保)する」ことを目標にしているわけであります。

 専任リスクマネジャーは、「患者に傷害を及ぼすことはなかったが、日常診療の現場で“ヒヤリ”としたり“ハッ”とした経験、すなわち思いがけない出来事」といわれているインシデント(ニアミス)やアクシデント(医療事故)などの報告の集計と調査・分析、現場への必要な情報の周知などを主に行っています。

 琉大病院におけるインシデント報告で最も多い事例は、内服薬や注射、点滴などに関することであり、次いで病室、浴室やトイレなどでの転倒・転落、三番目が点滴などのチューブや気管切開部に挿入されたチューブなどが誤って抜けるなどであります。幸いにもその多くが、事前に発見されることや迅速な対応によって大事に至ってはおりませんが、一歩間違えば重大な事故にも繋がり兼ねません。おかげ様で、患者様やそのご家族のご協力と医療従事者の努力で医療事故そのものが減少しており、近年、最悪の事態を招いたという事例はございません。これは、『安全管理対策室』と各部署のリスクマネジャーの情報の共有が「自分たちの問題」として捉えることが可能になり、各部署での対策に活かしていることも一因だと思われます。

 全職員が一丸となってインシデント件数をさらに減少させる努力と患者様やそのご家族のなお一層のご協力が、「安心・安全で、より質の高い医療」を提供できる病院になるものと確信しております。

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