放射線治療部門 琉球大学医学部附属病院放射線部

放射線治療部門

放射線治療には、体の外から放射線を当てる外部照射と、体の中に放射線の出る物質(RI)を入れて治療する内部照射(密封小線源療法)があります。

当院の治療部門には現在外部照射装置2台、内部照射装置(遠隔操作式密封小線源治療装置)1台があります。

「外部照射」

外部照射装置 写真その1 外部照射装置 写真その2

高エネルギー放射線治療装置が2台あり治療方法等により使い分けています。

通常の治療は1日1回(15分程度)を毎日、5~7週間掛けて行います。

最近の装置はコンピュータ管理によって格段に性能が良くなり、治療技術の向上と相まって以前に比べ副作用もはるかに少なく、治療成績も良くなっています。 その他にIMRT(強度変調放射線治療)、定位放射線治療といった高度な治療も可能になりました。IMRT(強度変調放射線治療)とは最新の治療技術で、コンピュータ制御により腫瘍部分のみに放射線を集中して照射する方法です。これによって合併症の発生を軽減し、治癒率も一段と向上することが期待されています。定位放射線治療とは周囲の正常組織を避けて、以前より多い線量を病巣に対し正確に照射することが可能で、治療効果も上がっています。

2018年11月より放射線治療装置トモセラピー・ラディザクト(以下、トモセラピー)を導入しました。

トモセラピーは、治療装置本体がCT装置に似た形状をしておりドーナツリング状のガントリー内を連続して回転し、患者を乗せた寝台(カウチ)がリングの奥に進んでいき、照射口が患者の周囲を360度回転しながらリングの中心へ向けて放射線照射を行ないます。回転する照射口には多葉コリメータ(multi-leaf collimator: MLC)が付属しており放射線照射中に高性能のコンピューターシステムを駆使して動きをコントロールすることにより、がん(並びに一部の良性疾患)の形状に合わせた放射線の照射を行う事ができ、かつ治療前にはmega-voltage CT(MVCT)撮影を行い標的(病巣)位置の確認および修正移動により、高い精度で放射線治療が可能となり、放射線による正常組織への障害を低減することが期待されます。

「密封小線源治療装置」

密封小線源治療装置 県内に1台しかない遠隔操作式密封小線源治療装置で、子宮頸がん治療に外部照射と併用して用いられ、治療効果を一段と上げています。I-125前立腺がん治療装置は放射線を出す小さな線源を前立腺内に刺入し、前立腺がん病巣に直接照射する画期的な方法で治療を行う装置です。

放射線治療を受けられる方へ

放射線治療受付にて受付後と各放射線治療室に案内されます。放射線治療内容や患者様の体調など順番を変更したり各放射線治療室での待ち時間が異なる事があります。

  • 放射線治療内容により備え付けの検査着にお着替え頂く場合があります。
  • 更衣の際忘れ物にご注意下さい。
  • 義歯やアクセサリーの取り外しについては担当者の指示に従って下さい。
  • 質問のある方は遠慮なく申し出てください。