中央診療施設の紹介 きこえの支援センター  『きこえの支援センター』は、沖縄県全域の聴覚障がいが疑われるお子さんや大人の方、そのご家族、関係者への支援拠点として、2020年8月琉球大学病院耳鼻咽喉科内に開設しました。また、2021年1月からは県の委託事業として新生児聴覚検査体制の運用を開始しています。
 主な業務内容として、@ 小児や成人の難聴に関する相談、A 新生児聴覚検査や乳幼児健診などで難聴と疑われた児の精密検査機関への案内、A 沖縄県新生児聴覚検査体制の精度管理、B 聴覚障がいを持つ児・者が関係する各機関との連携を図るなど、きこえに関する全般的な支援を行っています。  

【小児の場合】
 乳幼児期のきこえは、コミュニケーションへの影響だけでなく言語発達やその後の学習にも影響を及ぼすため、聴覚障がいを早期に発見し、お子さんやそのご家族に対し早期に支援することを目指しています。
 具体的には、精密聴力検査が必要な児へ検査機関の受診日の案内と担当保健師への育児支援依頼、また、聴覚障がい児が通う施設(保育園や学校など)への訪問相談や情報交換、保護者や関係機関に向け講演会などを定期的に行っています。
【成人の場合】
 大人になってからの難聴、特に加齢性難聴を放っておくと認知症の発症のリスクを高めてしまうという報告があります。きこえからの情報入力の減少、コミュニケーションの支障、社会からの孤立などから認知機能が低下するといわれ、早めに補聴器などで聴覚補償を行うことで発症の予防や進行を遅らせる可能性があります。定期的に市民公開講座や相談会を行い、新しい情報を提供しています。
センター職員集合写真  当センターは、聴覚障がいが疑われた際に適切な時期に適切な検査を行い、その後スムーズ な支援・治療を開始することで、聴覚障がいを持つ児・者が一般社会へ参加し自立していくこと を目指しています。そのためにも、医療・保健・教育・福祉・行政など関連する機関と密に連携を図りながら、多方面から本人・ご家族・関係者を支援していきます。
   きこえの支援センターロゴ