就任の挨拶

高槻光寿 第一外科教授

『安全第一』で高度先端医療を提供します

 令和元年7月1日付で消化器・腫瘍外科学(第一外科)の教授を拝命しました高槻光寿と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 我々の担当はいわゆる一般外科で、消化器外科・乳腺内分泌外科・小児外科を広くカバーしており、私はその中でも消化器外科、特に肝胆膵外科を専門にしております。当院は県内唯一の特定機能病院ですが、肝胆膵外科についても「日本肝胆膵外科学会」が指定する『高度技能専門医修練施設』であり、肝胆膵外科領域の高難度手術の提供と、そのための人材育成が認められています。難しいとされる肝臓や膵臓の手術も安全に行っており、進行癌であっても消化器内科や放射線科の先生と協力して手術以外の治療も組合せ、患者さんに最適な治療を提供するようにしています。
 また、肝硬変などお薬での治療が難しい患者さんに対しては『肝移植』も視野に入れています。特にアルコール性肝硬変や生活習慣に伴う脂肪肝が多い沖縄県においては、これからニーズが増えていく可能性があります。肝移植は保険が認められている医療ですが沖縄では今まで定着せず、手術が必要な方の大半が沖縄県外で治療を受けています。「沖縄で医療完結」を目指す当院として、その導入は義務であると考えています。
 食道癌・胃癌や大腸癌などの手術に対しては、傷が小さく負担の少ない腹腔鏡手術を行っており、乳癌や小さいお子さんの手術も専門性の高い医師が手術を担当しています。沖縄の最後の砦として、最先端の治療を取り入れつつ、患者さんの健康と安全を第一に考えて治療にあたっています。手術はこわいと思われるでしょうが、患者さんとご家族には十分に納得して治療を受けられるように、病院全体でバックアップする体制ができておりますので、安心してお任せください。
 それでは、令和の時代とともに生まれ変わった新しい消化器・腫瘍外科を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

就任の挨拶

西田康太郎 整形外科教授

目の前の患者さんのために、
     目の前にいない患者さんのために

 令和元年7月に、当学整形外科学教室の第3代教授に就任いたしました西田康太郎と申します。私は、1992年に鳥取大学医学部を卒業し、神戸大学整形外科学教室に入局いたしました。研修の後、大学院での基礎研究の延長として1996年から3年半にわたってPittsburgh大学整形外科での留学生活を経験し、2001年から神戸大学に戻り、脊椎外科を専門として研鑽を積んで参りました。このたび、初代茨木邦夫教授、第2代金谷文則教授が築いて来られた教室を引き継がせていただいたことを大変光栄に存じます。
 整形外科は運動器の治療・研究を行う診療科です。運動器とは、我々の体を自由に動かすために必要な脊椎、四肢骨、関節といった骨格にはじまり、それを動かし支持する筋肉や靭帯と神経系から成り立っています。高齢社会の到来により、整形外科のニーズは高まる一方 です。私達は運動器の治療を受け持つプロとして、まず目の前の患者さんを治療できるよう、個々の診療能力の向上に尽力いたします。また、現時点で目の前にいない患者さんのために、診療や研究から得た知見を可能な限り広くわかりやすい形で発信することが必要です。さらに未来の患者さんのために、新たな治療を開発し、次世代を担う優れた整形外科医を育成することも重要な責務と考えます。まずは沖縄で完結できる最高水準の医療を提供し、そして最先端を目指します。皆様どうぞ宜しくお願いいたします。