中央診療施設等の紹介

武村克哉 総合診療センター

総合診療センターの紹介

 皆さんは総合診療についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。2018年から始まった新専門医制度では、19の基本領域の一つとして総合診療が創設され、新聞でも総合診療の文字を目にする機会が多くなりました。一口に総合診療といっても、診療が行われる医療機関やその場所によって、総合診療の役割は異なります。地域のかかりつけの先生がなさっているような、日常的にみられる病気などに対して適切な初期対応と継続的な診療を行い、必要に応じて他の専門医や職種と連携しながら、地域で生活する人々を支えていくことは総合診療の大きな役割です。皆さんの中には、少し前に放映されていた総合診療を冠したタイトルのテレビ番組をご覧になって、患者の症状から病名を探り当てるイメージを総合診療にお持ちの方もおられるかもしれません。確かに大学病院の総合診療外来はそのイメージに近いところがあります。
 当院の総合診療センターは外来部門で、総合診療外来、禁煙外来、漢方外来等を担当しています。総合診療外来では、症状の原因がわからず、「体がだるい」など、どの診療科に行っていいのかわからない症状の方の診療を主に行っています。専門診療科での診療が必要な場合には、当該専門診療科に紹介しています。総合診療外来受診を希望される方は、かかりつけの先生からの紹介状をご持参の上、受診されてください。

表彰

森近一穂 第二内科

森近一穂医師が第59回日本リンパ網内系学会で優秀演題口演賞を受賞

概要:琉球大学大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学(第二内科)教授 益崎 裕章 及び 同大学院医学研究科 細胞病理学講座教授 加留部 謙之輔 らの共同研究チームは、悪性リンパ腫で最も患者数の多いびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)において、特にMYD88 L265P変異陽性もしくはEpstein-Barrウイルス陽性の症例ではJAK阻害剤が効果を示す可能性があることを明らかにしました。本研究成果は第59回日本リンパ網内系学会(2019年6月27日〜29日:出雲市民会館)で発表され、琉球大学大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学(第二内科)医員 森近 一穂が総数150の発表のうち最もインパクトのある5演題に与えられる優秀演題口演賞を受賞しました。MYD88 L265P変異陽性もしくはEpstein-Barrウイルス陽性症例はDLBCL全体の約1/4に該当し、予後が悪い病型とされています。本研究の成果は画期的な治療法に繋がる可能性があるとして、注目されています。