就任の挨拶 医療の質の向上をめざして 平田哲生 副病院長診療情報管理センター長
 令和2年4月1日に医療の質担当の副病院長に就任しました診療情報管理センターの平田哲生です。これまでは、診療情報管理センター長として患者さんの診療録(カルテ)の点検・管理、病院情報システム(電子カルテ)の開発・管理など主に担当してきました。この業務の一環として、当センターでは毎日カルテの内容をチェックしています。診察、検査を行った記録の有無だけではなく、医療従事者が患者さんへ説明した文書とカルテへの記録があるか、その内容は適切であるかなどに関しても監視し、不備な点に関しては改善を促しています。これらのことにより患者さんの立場に立った、安心、安全な医療の提供に貢献しています。
 また、患者さんを含めた県民の皆さんにも琉球大学病院に関するいろいろな指標を公開しています。病院ホームページの「病院情報」http://www.hosp.u-ryukyu.ac.jp/information/byoin-jyohou.htmlのページを一度ご覧になって下さい。琉球大学病院がどのような医療を行っているのかデータで確認することができます。この指標を元に私たちはさらに改善を行うよう努力しています。
 患者さんは琉球大学病院に最善の医療を求めて来院していることと思います。当院では患者さんに満足して頂けるように日々努力をしておりますが、さらに医療の質を向上することを目的として「医療の質向上対策室」を本年3月に設置しました。医療で最も大切なのは安心で安全な診療を提供することです。これに加えて今後はさらに質の高い医療の提供を推進し、沖縄県の医療に貢献して参りたいと思います。皆様のご支援を御願い申し上げます。

就任の挨拶 県民の口の健康維持のために 中村博幸 歯科口腔外科長
 はじめまして。琉球大学病院歯科口腔外科長を拝命いたしました、中村博幸と申します。
 最近の日本の超高齢化に伴い歯科へのニーズは劇的に変化しています。これまでの歯科に加えて、お口の健康から全身健康に寄与する歯科医療、さらに医科と連携しながら急性期、回復期、維持期、在宅介護そして終末期医療をサポートする口腔機能管理ひいては栄養・感染管理に関わる歯科医療が求められています。歯学部のない沖縄県では琉球大学病院歯科口腔外科が唯一の歯科医療教育機関であり、このような時代のニーズの変化に対応した医師、歯科医師を輩出することが大切です。琉球大学病院は、医師と歯科医師の両方を教育することから、医科歯科連携の推進において最適の場所であり、この利点を最大限に活用していきたいと思います。
 また、沖縄県の永久歯むし歯罹患本数は全国最多です。その背景には、個人・地域格差による歯科衛生管理の不足などが理由であるとされています。また、咬む力や舌などのお口の健康維持は超高齢社会で満足な生活を過ごすためにも重要です。県民の生活向上のためには、お口の健康を維持できるような環境・仕組みを地域と一体となって推進しなければなりません。今後は、地域医療、行政との連携体制を構築し、対話からニーズを丁寧にもれなく抽出することにより、琉球大学病院に求められている役割を懸命に果たしていきたいと考えています。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。