脳神経外科は現在教授以下、講師１名、助教５名、合計７名の医師で診療を行っています。小所帯ですので外来、手術、緊急患者の受け入れは教室員全員で対応しています。診療対象は脳腫瘍、血管障害、外傷、奇形など幅広い症例を受け入れています。脳という精緻に構築された臓器を扱うため、特に機能予後に配慮した手術に心がけています。脳腫瘍に関してはPET,MRSやfMRIなど非侵襲的な画像解析画像を術中ナビゲーション装置に取り込みバイオロジカル・モニタリングを行いながら安全で的確な手術を施行しています。手術摘出標本は、病理学的に詳細に解析され、治療効果に関係する遺伝子発現を検査することで治療効果の予測や薬剤選択に応用しています。血管障害に関しては血管内治療と開頭術の適応に関して慎重に判断し、最適な方法による治療を行っています。また大学病院として関連基幹病院との連携を密にし地域医療の向上に努めています。２ヶ月に一度、関連基幹病院に勤務する３０-４０名の脳神経外科医と合同カンファレンスを行っています。これにより、沖縄県下の医療状況が把握でき、得られた情報の共有が可能となりました。
　今後とも最善の医療を提供するために、麻酔科、放射線科、高気圧治療部をはじめ他科の先生方と協力しながら、一致団結して治療に当たる所存ですのでどうぞよろしくお願い申し上げます。