第一外科の紹介

 琉球大学第一外科は西巻正教授の指導の元、助教授1人、助手7人、医員3人、研修医7人、大学院生3人の総勢22人で診療および研究あたっています。
 診療は消化管(食道、胃、腸)や肝臓、胆嚢、膵臓の疾患を担当する消化器外科、乳腺や甲状腺などの疾患を担当する内分泌外科および小児の疾患を担当する小児外科の診療を行っています。当科で手術を受ける患者さんのほとんどが悪性腫瘍であり、大学病院の性格上、他院で手術が困難な症例や合併症のため手術の危険度が高い症例などが多く紹介されてきます。
 当科では、先端医療を積極的に取り入れており、早期食道癌・早期胃癌の内視鏡的粘膜切除術や肝腫瘍に対するラジオ波焼灼術、膜型人工心肺装置を用いた新生児横隔膜ヘルニアの治療等を取り入れ、近年では、傷が小さく術後の痛みも軽度な内視鏡手術を胃癌、大腸癌、甲状腺腫瘍などの分野で積極的に行っています。また、外科とはいえ手術だけでなく抗癌剤治療などの内科的治療も行っています。この他、研究の分野では大学院生が中心となり、各種癌や肝移植等の研究に取り組んでいます。
 最後になりましたが、われわれは患者さんの痛みを共有し、患者さんの視点に立った医療を行い、地域医療に貢献できるよう今後とも診療、研究に努力を続けて参りたいと考えています。至らない点がありましたら、ご指摘下さいますようお願い致します。

(第一外科)
 

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検査部の紹介

 臨床検査は、人体から排出される尿や便、人体を流れている血液、人体を作っている細胞、臓器などの検査を行う検体検査や、臓器の状態を物理的に捉らえる生理検査があり、病気の診断や治療、病気の早期発見や予防になくてはならない手段です。臨床検査技師は病院をはじめ保健所や研究所、健診センターなど多くの職場で活躍しています。臨床検査技師になるには高等学校を卒業後、大学や専門学校で臨床検査技師の養成過程を修め、まず国家試験に合格して資格を取得しなければなりません。琉球大学医学部附属病院検査部にはこのような資格を持つ臨床検査技師21名が生化学検査、血液検査、免疫血清検査、一般検査、微生物検査の検体検査部門と生理検査部門の6部門に配置されています。また検査業務の管理や技師の指導的立場にある教官2名の他、事務職員、検体の集配や器具洗浄を行う職員など、いくつかの職種のスタッフで構成され、互いに協力しあい日々業務に専念しております。
 検査業務自体は基本的にはどこの施設でも同じですが、検査業務の流れはその施設の規模と設備内容で大分異なります。琉球大学医学部附属病院では、検査部と外来、病棟の各診療科とはコンピュータ・ネットワークで連結され、オンラインで検査の依頼を受け付けています。検査が終了次第、検査結果は直ちに転送され、各診療科の端末でみることができます。現在、血液や尿の検査は検体到着から結果報告まで1〜3時間の検査体制下にありますが、遠方から通院している患者さんの待ち時間のことを考えると、未だ充分な体制とは言えないかもしれません。特に離島から通院している患者さんにとって、通院に要する経費や精神的負担の軽減が今後期待されるところです。検査部では将来構想として、検査したその日で検査結果に基づいた診断・治療が行えるように30分〜1時間の迅速体制化に向け、システムの整備と運用の見直しを計画しております。
 また検査部では、沖縄の医療に貢献するのみならず国際協力事業団(JICA)の協力の下、ラオス国ビエンチャン特別市新セタティラート病院の改善プロジェクトにも参画しており、平成12年に派遣された技師が1年の技術指導を終えて帰任し、現在も技師1名を派遣している状況にあります。今後も臨床検査技師派遣を予定しており、国際貢献の一役を担っています。
 最近、医療事故の問題がマスコミで話題となっていますが、検査に関連する医療事故の中では輸血による事故が最も多く、とりわけ夜間・休日の通常勤務時間外に事故の頻度が高いと言われています。検査部では輸血部と協力し、より安全な輸血治療が行えるよう検査技師全員が輸血検査を充分に習熟した上で、24時間体制の輸血検査業務を平成13年4月1日から開始しました。今後とも患者さんのために、信頼できる検査データを提供できる検査部を目指して努力していきたいと思います。

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(検査部ホームページ・アドレス 
       http://www.hosp.u-ryukyu.ac.jp/labo/



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