在宅療養相談室は、毎週火曜日の9時から16時まで、患者様が安心して在宅療養ができるように相談を受けています。在宅療養相談室の活動を、退院時に在宅療養相談室を利用された方の実例を通して紹介します。
8階東の婦長さんから「明日退院することになったOさんの在宅療養について相談にのって欲しい」と連絡がありました。早速、在宅療養相談を担当している私たち保健学科地域看護学のスタッフが病棟に行き、Oさんとお会いしました。病棟の受け持ち看護婦を交えて、Oさん、ご家族と退院後の療養生活について話をしました。付き添っている奥様は、「病気をする前に比べて、歩き方が不安定になり階段の上り下りや入浴が心配だ」と話されました。しかし、ご家族の一番の気がかりは、「入院しているときは何でも看護婦さんに相談でき、必要な時にはすぐ主治医と連絡を取ってもらっていたけれど、退院したら心配なときにどこに相談したらいいのか」、と言うことでした。「家に帰れるのは嬉しいが、家に帰ってどうなるか分からないのが気がかり」、「今は家に帰ると何に困るのかわからないことが不安」、と繰り返し話されていました。
お会いした状況からOさんはご家族の協力を得て自宅で療養生活を送ることが出来ると判断しましたが、今後のことや福祉用具の購入時などに地域に相談できる所があると良いと考え、市役所の地区担当保健婦を紹介しました。そして、Oさんの了解を得て、市役所の保健婦にOさんの病気について概略を話し、在宅療養サービスが必要になった時に相談にのって欲しいと依頼しました。また、退院後初めて外来を受診されたときに『在宅療養相談室』に来室されるようにお話ししました。
Oさんは、退院後初めての外来受診の後、在宅療養相談室を訪ねてこられ、市の保健婦からすぐに電話があったこと、困ったときには琉大病院に電話をすればいいと思うことでとても気持ちが楽になった、と大変喜んで報告されました。
このようにスタッフは在宅療養に向けての相談を受けています。お気軽にご利用下さい。(総合診療センター在宅療養相談室
小笹美子)