院内感染対策活動

 院内感染対策室では、ICD(Infection Control Doctor:感染対策専門医師)とICN(Infection Control Nurse:感染対策専門看護婦)が、患者様への感染予防ならびに職員や実習生の健康管理をめざして下記のような感染対策活動を実施しております。

<B型肝炎予防ワクチンの接種>
 佐久川 廣副室長を中心として、平成12年8月27日〜29日の期間に職員のHBs抗原・抗体検査が実施され、その結果 に基づいて対象者(陰性者と弱陽性者:274名)に、9月20日〜22日の期間に平成12年度第1回B型肝炎予防ワクチンの接種が実施されました。2回目接種は10月下旬予定です。

<ツベルクリン接種>
 比嘉 太(Infection Control Doctor)先生を中心にICN(Infection Control Nurse)と第一内科医局員並びに感染対策室員(看護婦)の協力のもとで、平成12年6月中旬から7月中旬にかけて、平成12年度新規採用職員(76名)、希望者(83名)、平成12年度保健学科看護学実習生(75名)に対してツベルクリン接種(ニ回法)が実施されました。医学科学生へのツベルクリン接種は9月中旬から10月初旬の予定です。

<厨房における食中毒予防に関する講義>
 山内公香栄養管理室長から厨房における食中毒防止にむけての対応策に関する講義の依頼を受け、健山正男(ICD)先生が平成12年7月10日15時〜16時、食中毒を起こす菌とその概論、 HACCP(Hazard Analysis-Critical Control Point)の基準、厨房における食中毒予防に関する講義を担当しました。

<精神神経科における感染対策と予防に関する講義>
 精神神経科の小椋 力教授および医局員・学生・看護婦(約30名)を対象にMRSAの一般 的感染対策と予防に関する講議の依頼を受け、6月26日14時〜15時にICN津波浩子副看護部長とICN大湾知子先生が、手洗いやガウンテクニック等の実技を取り入れて講義を担当しました。

(院内感染対策室)



夏期の食中毒対策の実施

 沖縄県は、年間を通して高温・多湿であるため、食中毒をおこす菌の発生に最適の環境です。

 平成7年〜9年にかけて、全国的に報じられた食中毒騒動のO−157という菌がよく知られています。そこで、栄養管理室では、これらのことを念頭において、患者さまに「安全でおいしい食事」を提供することをモットーに次のような対策を行っています。 基本的なこととして
(1)調理業務前の手指の洗浄及び消毒を行うこと
(2)服装については常服送付庫に清潔で、帽子から髪の毛がはみださないこと
(3)盛り付け時は使い捨て手袋を使用を行っています。

またその他に
(1)殺菌効果がある酸性水を使用して、食材(果物、そのまま食べる生野菜)、調理器機、布巾などの洗浄
(2)細菌の混在を防ぐため、包丁・まな板などの調理器具を肉類と野菜類など食材で区分して使用
(3)揚げ物などを調理する場合、芯の部分まで完全に熱が通っていることを測定するなどの対策を行っています。

 さらに、これらの対策の徹底・推進を図るため、毎年、職員を対象に研修会を実施しています。今年は、去る7月10日に感染対策室の健山正男先生に「衛生管理について」講演していただきました。

 今後とも、このような研修会を通して得られる新たな知識を基に、危機管理に対する意識を常に保持しつつ、「安全で、おいしい食事」を提供するという目的に万全を期していきたいと考えています。

(医事課 栄養管理室室長 山内公香)




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