沖縄サミット医療対策を振り返って、そして皆様へのお礼をこめて

 7月1日から救急専門医の武永助手も加わり、7月19日以降のサミット医療対策に何とか、対応できる状況になりました。

 プレスセンターの救護室の対応も井関助教授に現場担当責任者になっていただき、一内〜三内科医師、一外、二外科医師の支援をお願いし、また看護部、事務部の方々のご協力、さらには医学部学生、保健学科の通 訳ボランティアのご協力を得て7月19日より7月24日までの対応が可能となりました。

 最終的に厚生省から7月20日午後より7月23日夜までが附属病院での待機体制となり、全職員に徹底していただきました。サミット医療対策期間では、病院長室にサミット医療対策本部を設け、事務部長室と病院長室にゴザをしきそこで終日連絡をとれる体制にしました(初日の夜は病院長とご一緒の病院長室仮眠でお互い、充分眠れませんでした)。終日院内待機の各診療科の先生方、関連する他の職員の方々には、宿泊場所設定に関しては各部署で解決するようにお願いしました。結果 的には、附属病院に搬送された医療対応を要する患者さんは、おりませんでした。一方プレスセンターでの救護室には、のべ140人程の受診者があり、評判が良かったようです。

 約1年間の準備を経ましたが、医学部及び附属病院の診療部科、看護部、事務部の一致した協力体制で臨むことが出来たように思います。

 附属病院には、大災害対策マニュアルが既にあり、今回の医療対策も、それを参考に作成しましたが、色々な事態を考慮すればまだ問題があります。 しかしこの貴重な経験は今後の琉球大学医学部附属病院における災害危機医療対策にも充分応用可能であり、現在アンケート調査集計後に災害危機医療対策マニュアルを試作する予定であります。

 今回のような国家的な行事はこれからも、沖縄で開催されると思います。それに対する医療対策が、医学部及び附属病院の全職員によって、通 常の日常業務の一環として円滑に行える日が来るのもそう遠く無い気がします。そして我々はこれまで以上に日常業務に切磋琢磨し、向上心をもって、より高いレベルを目指していく必要があると信じます。

 今回のサミット医療対策で作業部会長を指名され、なんとか役目を務められました。それには、琉球大学医学部及び附属病院の全職員の皆様が 真摯に、前向きにこの対策に取り組んでいただいた結果 であると思っています。ここに心より感謝申し上げます。そして色々御助言をいただいた方々にこの紙面 をかりて、厚くお礼申し上げます。どうも有り難うございました。

(琉球大学医学部附属病院サミット医療対策作業 部会長、救急部長 吉井與志彦)

 


(場外離着陸場サミット時の緊急ドクターヘリ)


医療対策本部
(金澤病院長、吉井救急部長、本田事務部長)




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