琉球大学医学部附属病院長 第一内科長 藤田次郎
琉球大学医学部附属病院長
第一内科長

藤田 次郎

皆様、明けましておめでとうございます。

 私は年末・年始は故郷の香川県高松市には帰省せず、沖縄県で暖かいお正月を過ごしました。元旦は良い天気で、朝、琉球大学医学部附属病院を訪れたところ、久高島を眺望できる「海の広場(呼称)」には多くの近所の方々が朝陽を見ようと集まっておられ、私もタイミングよく初日の出を見ることができました。翌2日も美しい朝陽を見ることができました。
 さて私は、申年であり、今年は、年男になります。昨年の4月から病院長に就任しておりますが、この8か月は、本当に充実した日々を過ごさせていただきました。病院の問題点も把握できるようになり、これから本格的な改革に取り組むつもりです。
 さて昨年を振り返りますと、医学部附属病院においては、平成27年4月に救急部拡充整備事業として、救急災害医療棟の稼働が開始しました。今後は高度救命救急センターを目指して、医師の増員も含め積極的な対応を進めたいと考えています。また外来部門においては、入・退院支援センターがオープンし、それに伴って医療支援課のスペースが拡大いたしました。また医療支援課職員の努力により、待ち時間の大幅な短縮が実現しつつあります。年末・年始にはLAWSONの拡張工事が終了し、また年度内にはドトールコーヒーショップがオープンする予定です。
 さて、「骨髄移植療法等における技術基盤の確立と関連分野の人材育成」事業が今年度で終了いたしますが、骨髄移植を実施する体制は維持していくつもりです。新たに開始になる事業として、沖縄県地域医療介護総合確保基金事業による「在宅療養支援に係る看護職の実践力養成事業」(H27〜H29)、および「医療機関勤務環境改善推進事業」(H27〜H28)があります。
 昨年4月に、事務組織として「上原地区キャンパス移転推進室」を大学本部に設置し、「琉球大学医学部および同附属病院移転整備基本構想」を策定いたしました。平成36年度末を目処に、医学部および同附属病院を宜野湾市(平成27年3月に返還されたキャンプ瑞慶覧:西普天間住宅地区)に移転予定であり、国際医療拠点に相応しいキャンパス整備を目指し、全学を挙げて取り組んでおりますので、皆さまのご理解・ご協力をお願いいたします。
 本院は沖縄県における唯一の医育機関病院であり、且つ唯一の特定機能病院でもあります。これらの本院の役割を果たしつつ、一昨年末に立ち上げました沖縄県地域医療支援センターに代表されるように、沖縄県の地域医療の司令塔としても期待されており、継続的に離島・へき地医療を守るための役割を果たさなければなりません。これらも勘案して、病院機能の向上を目指していきたいと考えております。
 最後に、附属病院長として病院を受診される患者さんのみならず、病院関連の職員の皆様の本年の御健勝と益々のご発展を祈念致します。