特集 入退院案内・医療福祉支援センター

医療福祉支援センター 副センター長 知念 久美子

 琉大病院では、平成27年9月、入院から退院までの窓口となる入退院案内・医療福祉支援センターを設立しましたので、各部署の役割と特徴をご紹介します。
 入院する患者にとってその不安は大きいものです。これまでは、外来で入院の説明を行っていましたが、外来の混雑の慌ただしさの中では、説明が不十分になり質問しづらい状況なのが課題でした。また、退院の目途がついても在宅での療養支援が遅くなるなどの問題もありました。そこで、入院から退院までを支援するセンターを設立しました。
 まず特徴なのは、センター入り口です。正面玄関の左手に位置し駐車場から近くなり、入院受付窓口は広く、明るく、静かな環境で入院申し込み手続きを行えるよう工夫しています。
 次にセンターの大きな特徴としては、入院準備室の登場です。
 入院準備室としては平成24年にはすでに機能していましたが、今回、入院受付窓口すぐ側に移動し、新しく広く生まれ変わりました。入院準備室では看護師が面談を行うブースがあり、入院日時の確認、持参品の説明や問診表の記入とオリエンテーションを行っています。入院期間の大まかな流れと検査や手術の説明などのほか、お薬や食事についてなど、生活環境についても細かく確認をしています。看護師と座ってお話していただくことで、少しでも不安を解消できればと期待しており、今後は、対象を一部の診療科(7診療科)の新規入院に限っているため、さらに診療科を増やせるよう計画しています。
 そしてもうひとつの特徴が、医療福祉支援センターです。
 入院準備室と並んで配置しており、ここでは、地域の医療機関から琉大病院への紹介患者の受け入れ調整と、専属の看護師と医療ソーシャルワーカーが、療養や社会福祉についての相談をうけています。医療費や福祉制度の相談、自宅での療養が難しい方や転院が必要な方の相談とその支援が大きな役割です。
 センター開設から4か月経過し、入院窓口、入院準備室、医療福祉支援センターの3部署の役割と特徴が生かされ、入院から退院にむけての流れが一つとなり、少しでも不安が解消され、そしてより多くの受け入れができるよう地域貢献を目標に今後もスタッフ一同励んでまいります。