第一内科は呼吸器・消化器・感染症

 

 琉球大学附属病院では内科は三つに分かれており、第一内科では内科の中でも主に呼吸器系、消化器系の疾患と感染症の診療を担当しております。例えば、咳、痰、発熱、胸の痛み、お腹の痛み、便通異常、悪心嘔吐などの症状があって、琉大附属病院に来られた場合には、第一内科を受診して頂くことになります。

 呼吸器系では気管支喘息、肺感染症、肺癌などの専門家がおり、各々の疾患に対して最先端の治療を心掛けています。高度先進医療の一つとしてCTガイド下気管支ファイバー検査を放射線科の御協力を得て行っており、径1センチ前後の小さな病変にもアプローチすることが出来るようになりました。肺癌治療についても、より効果の高い治療方が確率されてきました。また、肺炎や慢性気道感染症に対する全国規模の治療ガイドライン作成に携わり、適正かつ新しい治療法の確立に努めています。

 消化器系では炎症性腸疾患、胃・十二指腸潰瘍、消化器系悪性疾患、肝疾患、などの診療を行っております。炎症性腸疾患では、専門医が各々の患者さんにとってベストのきめ細かい医療を行っております。胃・十二指腸潰瘍の原因として注目されているヘリコバクター・ピロリの除菌療法も積極的に行っており、その効果を検討しています。沖縄県における肝疾患の疫学調査を行い、デルタウイルスという新しい肝炎ウイルスの調査研究を行い、その臨床像を明らかとしてきました。

 感染症分野では、沖縄など亜熱帯地域の風土病である糞線虫症に対してイベルメクチンという抗寄生虫薬が副作用も少なく、有効であることを明らかにしました。近い将来、保険適応とされて、どの施設でも使用できることになるものと思います。当施設では熱帯病に対する治療薬を常備し、いつでも診断・治療できる体制を整えております。熱帯地域への旅行後の発熱などはマラリアなどの重篤な熱帯病の可能性もありますので、その際には第一内科を受診頂くようご案内致します。また、当施設は厚生省のエイズ拠点病院にも指定されており、専門医が対応できる体制を取っております。

 以上、簡単ではありますが当科で担当している医療内容についてご紹介させて頂きました。また第一内科医局では、附属病院以外にも県立宮古病院、県立八重山病院、県立中部病院などをはじめ、県下のほとんどの病院との人事交流を行っており、今後も沖縄県の医療福祉の充実に少しでもお役に立てるよう努力を重ねて参りたく存じますので、ご指導ご鞭撻の程、お願い申し上げます。

 (第一内科比嘉太)

 

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