安全管理対策室が開設しました

 「人間はエラーをおかすものである」と言われますが、この事実は医療に従事するものにとっても例外ではありません。熟練したものでもうっかりミスや医療事故を起こす事があります。このことから、事故防止にはエラーがおき難い環境つくりや、エラーがおきても医療事故にならないようなシステムを組織全体でつくっていくことが必要といわれます。 当院では、医療事故対策委員会により、事故発生時の対応や対策について取組んで来ましたが、さらに病院全体として医療事故の防止と安全性の向上を図る為に、平成13年4月に安全管理対策室が設けられました。時期を同じくして、各国立大学病院に医療事故防止・安全管理を専任で担当する「リスクマネージャー」が1名配置される事になり(2年計画で42大学に整備が行われる予定)、当院では(院内措置ですが)今回、私がその役目を与えられ、4月16日から8日間「リスクマネージャー育成のための研修」を受けてまいりました。

 現在、当院では、病院内で発生した事故や、事故につながる恐れのあるニアミスを報告する体制を取っています。これは、個人の責任を追求するものではなく、「何がどのように発生したのか」「何故このような事が起こったのか」を考える事で、事故防止を図っていき、失敗から学ぶことを目的としております。

 安全管理対策室の構成員は、室長 山根誠久(検査部・併任)、副室長 津嘉山光代(専任)、事務員津波古幸子で、分析担当者として室長と副室長の他に、金谷文則(整形外科・医療事故対策委員会委員)、武田裕子(地域医療部・リスクマネージャー、佐久本 薫(周産母子センター・リスクマネージャー)、池村政次郎(薬剤部・リスクマネージャー)の6名で事故・ニアミス報告書の分析検討を行っています。

 各病棟や診療科には、現場のリスクマネージャーがそれぞれ配置され、日々の安全確保の為の点検や、スタッフへの指導や安全管理対策を実施していくうえでの推進役として活動しております。専任リスクマネージャーの主な役割としては、安全管理に対する職員の意識の向上を図ることと、報告を受けた時の迅速な現場確認と、現場のリスクマネージャーと連携をみつにしながら、適切な事故防止・安全管理対策が取れるように働きかけていくことと考えています。

 事故防止・安全管理対策を通して、医療の質を高め、患者の皆様が安心していい医療が受けられるように努めていきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。


    (専任リスクマネージャー 津嘉山光代)

 

 


 

 



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