高度医療の提供 救急医療

 救急部は、急病や外傷などの救急疾患に対応する部門です。

 外来の診療時間外に緊急に診察や治療の必要がある場合や、専門の救急医療が必要である場合には、救急部で診療を行っています。 

 平成12年1月1日から12月31日までに救急部で診療を受けた患者様は6764人で、毎年増加しています。 近隣の西原町や宜野湾市から自家用車や公共交通機関で来院された患者様が多いのですが、知念村・佐敷町・与那原町・西原町・中城村・北中城村・宜野湾市・浦添市・那覇市などから救急車で搬送されて来院される重症救急患者様も年々増加する傾向にあります。 

 これからも、重症救急患者様を沖縄のどこからでも受入れることのできる体制を目指しています。

 琉球大学附属病院救急部は、現在の部長は脳神経外科教授が併任して部のマネージメントにあたっていますが、現場では日本救急医学会が認定している救急専門医が専任教官として配置されており、県内でも数少ない救急専門部門の一つです。 

 救急専門医は、外傷治療・急性疾患診療・救命救急治療などを専門とする医師で、従来の各科の専門分野を越えて、多発外傷・重症熱傷・心肺停止状態・急性中毒などの特殊な重症救急疾患にも対応できます。また、集団災害等の救急医療専門家でもあります。

 救急部は、救急専門医の指導の下に、各診療科からの支援医師の協力を得て、常時2名以上の医師で24時間365日の救急医療体制を整え、地域の救急医療に参加しています。

 救急診療にあたっては、大学病院内の臓器疾患専門診療38グループの協力のもと、どんな患者様にも対応できるように努力しています。 

 しかし、一口に急病と言っても、掛り付けの医療施設での診療が望ましい病気と、大学病院での診療が望ましい病気とがあります。地域の病院や診療所との役割分担が重要です。 

 大学病院には、専門的で高度先進医療を必要とする二次三次救急医療の体制を充実させる使命があり、また、医学教育施設としての役割も期待されています。 今後も、救急部は、救急患者様の診療を行い、また、大学の救急医学教育や地域の救急医療体制作りにも参加していく方針です。

              (救急部 武田多一)

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