特集コーナー ぎのわんシティFMより2:更年期障害

大石杉子 産科婦人科  日本人の平均閉経年齢は50歳で閉経前後の5年間を更年期と呼び、この期間に現れる様々な症状の中で、他の病気に伴わないものを更年期症状と呼び、その中でも症状が重く日常生活に支障を来すものを更年期障害と呼びます。
 原因はエストロゲンの低下、年齢に伴う体の変化と精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子が複合的に影響していると考えられています。更年期障害の症状は@自律神経失調症状(のぼせ、発汗、冷え症、動悸など)、A精神症状(イライラ、怒りっぽいなど)、Bその他の症状(関節痛、嘔気、食欲不振、頻尿、外陰部の不快感など)多彩な症状が挙げられます。
 治療としては特にのぼせや発汗などの症状にホルモン補充療法が有効とされています。女性ホルモンの薬剤には内服、パッチ、ジェルなど様々な形状があり個人に合わせて選んでいきます。また漢方薬は生薬を組み合わせることにより更年期特有の体調の乱れを回復させる働きを持ちます。婦人科三大処方と言われる当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などが用いられます。また大豆イソフラボンや大豆イソフラボンの一種ダイゼインの腸内細菌分解産物であるエクオールなども症状改善が報告されています。精神症状が中心の場合は精神科薬が使用されることもあります。いずれ更年期にみられる症状は軽快していきますが、つらい時期には我慢せずにお薬に頼っても良いのではないでしょうか。


ボランティアの紹介:長年ご尽力された古堅幸雄氏へ感謝状の贈呈を行いました。

古堅氏  平成31年3月27日に、平成15年から本院の看護支援などのボランティアとして活躍された古堅氏が、ボランティア活動を終了することとなりました。
 古堅氏に対する永年の功績を称え、また、感謝の意を込め、藤田病院長から感謝状を贈呈いたしました。
古堅さん、長い間、琉球大学医学部附属病院を支えていただき、誠にありがとうございました。(医学部総務課) 古堅氏