琉球大学医学部附属病院 副病院長・耳鼻咽喉科長 鈴木幹男
琉球大学医学部附属病院
副病院長・耳鼻咽喉科長

鈴木 幹男

県民に愛される附属病院を目指した取り組み

 附属病院には今年3つの大きな出来事がありました。

1つめは、4月に日本医療機能評価機構の審査を新たに受審したことです。患者中心の良質な医療の実践、チーム医療による診療・ケアの実践、適切な組織・施設の管理、医療従事者の研修・教育など多くの点で高い評価を得ることができました。中でも私たちが日頃力を注いで取り組んでいる医療関連の感染制御は特に秀でていると認められました。認定証を病院玄関に掲示しておりますので是非ご覧ください。

 2つめは、救急災害医療棟が完成し、稼働し始めたことです。これまで、救急部は手狭で重症患者さんを多数受け入れることができませんでした。この救急災害医療棟は多様な高度救命が必要な患者さんに対応する目的で建設しています。さらに救急部医師、看護師など多くのメディカルスタッフを新たに雇用し、重症患者さんに対応できる体制が整いました。通院されている 患者さんだけでなく、救急治療が必要な患者さんに24時間切れ目なく対応しておりますので安心して受診ください。

 3つめは、形成外科の新設です。形成外科は、体の機能と形を整える生活の質を重視した診療科です。具体的には、リンパ浮腫の外科的治療、乳房形成、顔面形成、先天奇形治療、外傷治療、各種の組織移植などを行います。これまでよりも院内で治療できる疾患が増え、より質の高い医療を提供できるようになり、患者さんの満足度も向上しています。

 琉大病院が上原地区に移転して30年が経過しました。この間、多くの医療人を県内外に輩出しながら本島内だけでなく離島地域とも連携し、安全で高品質な医療を提供してきました。30年も経過すると、設備がどうしても老朽化してきますので少しずつ補修しながら、医療技術の進歩に対応し、患者サービスの向上に日々取り組んでいます。上述の3つのニュースもこの取り組みの一環です。さらに並行して、西普天間地区に新設される国際医療拠点への医学部・病院移転計画が進行しています。県民の皆様から寄せられ大きなご期待に添うことができるように、また東アジア・南太平洋地域の医療交流拠点として機能するように、全職員が知恵を絞って取り組んで行きます。

認定証 附属病院のホームページがリニューアルされたことにお気づきでしょうか?見やすくなったホームページには琉大病院の情報が満載です。 苦情やお気づきになったことも含めてご意見をお寄せください。皆様方の声が病院を良くする原動力になります。これからも県民に愛される附属病院でありたいと願っています。