わが国では、国民がどこでも、公平で質の高い医療を受けて頂けるように、各領域で専門医制度が設けられ、医療の質の向上が行われております。泌尿器科は主に腎臓から膀胱までの尿路および前立腺や精巣など男性生殖器そしていろいろなホルモンを産生する副腎に発生するさまざま病気、たとえば悪性腫瘍、感染症、尿路結石、排尿障害、小児泌尿器科、腎不全（透析、腎移植）、男性機能障害など幅広い領域の診療を行っています。
　泌尿器専門医はこのようなさまざまな疾患に対応できるための知識と豊富な診療実績があることを筆記試験、面接試験そして書類審査で審査され、日本泌尿器科学会より認定されます。そして専門医としての知識・技量を維持するために、泌尿器科関連学会や教育プログラムに出席し研鑽を積む義務があり、5年ごとに更新されるシステムになっています。さらに、専門医を養成するための指導医制度もありますが、琉大病院泌尿器科では泌尿器科指導医・専門医5人、専門医4人、これから専門医を目指す3人の専門研修医がおります。また、泌尿器科専門医の他に、さらに細分化された専門領域の腎臓学会専門医、泌尿器科腹腔鏡技術認定医、がん治療認定医、透析専門医、小児泌尿器科認定医、腎移植認定医の資格を持つ医師がそれぞれの領域で患者さんに最適で最新の診療を行っています。
　昨今、前立腺癌、夜間頻尿や尿失禁、低侵襲治療としての内視鏡手術など泌尿器科領域の疾患および治療への注目が高まっておりますが、琉大病院泌尿器科では県内の他の病院では対応が困難な患者さんに対して、専門性および質の高い医療が提供できるよう日々努力しています。