ハッピーサマーキャンプとは、小児糖尿病の子供たちと両親を応援する多くの人々との出会いの場を提供するとともに、明るい自然の中で、患児、医療スタッフ(医師、栄養士、看護婦)、学生ボランティアらが集い、あたたかいふれあいの時を過ごす機会の場です。
昭和53年から日本糖尿病協会沖縄県支部を中心に毎年開催されています。今年も24回目のサマーキャンプが総勢80名余の参加を得て、去る8月13日(水)〜18日(土)の4日間、玉城少年自然の家で、開催されました。
このキャンプの目的は、海水浴、ウォークラリー、キャンプファイヤー等、スポーツ、食事のとりかた、各検査の方法、インスリン注射の方法等を実際に経験・体験することを通して、適切な治療がなされていれば普通の健常児となんら変わることなく日常生活を送ることができるという小児糖尿病に対する正しい知識を会得させることにあります。
キャンプでの栄養士の役割は、小児糖尿病の重要な治療のひとつである食事療法を患児自らが習得し、自己管理ができるように栄養指導を行うことであります。そのため、食事の後に患児とマンツーマンで、低学年は食品の含む栄養素で色分けができるように、又高学年は糖尿病食品交換表を使いながら1日の摂取量の計算ができるように学びます。
毎年の傾向ですが、キャンプの前半は平均して食事の摂取量は少ないが、私達栄養士は雰囲気作りや食事の重要性など何度も話し指導、説明していくうちに次第に摂取量もよくなり楽しく過ごすことができるように思います。
又、今年のキャンプでは、参加体験者の発表の場があり、そのなかで小児糖尿病(成人で発症例が少ない)に40代で発症したSさん(特別参加)は発症後食事に関心をもつようになったこと、仕事が忙しく通常の食事時間に食事がとれず苦労した話やインスリン注射をうつのに適当な場所がなくあちこち探しまわったことなどユーモアたっぷりに話してくださいました。
又、第一回のキャンプに6歳で参加し、現在栄養士として活躍しながら、毎年キャンプにボランティアで参加しているTさんが、生涯の伴侶を見つけた話は特に嬉しいニュースで参加者全員が心から祝福しました。
来年また一段と成長した子供たちとこのハッピーサマーキャンプで会えることを楽しみにしています。参加者の皆様ありがとうございました。
(医事課 栄養管理室 山内公香)