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平成30年 病院長年頭挨拶

fujita






 みなさん、明けましておめでとうございます。


 私は昨年同様、年末・年始は故郷の香川県高松市には帰省せず、沖縄県で暖かいお正月を過ごしておりました。元旦は穏やかな天気で、朝、琉球大学医学部附属病院を訪れたところ、久高島を眺望できる「海の広場(呼称)」には多くの近所の方々が集まっておられ、私も初日の出を見ることができました。また1月2日早朝にはスーパームーンを見ることができ、いくつかの願い事をしました。


 さて本院の最重点課題は、救急部とリハビリテーション部の充実です。救急体制は、今年度中に救急部に特命教員を採用することで、より充実していくものと期待しています。またリハビリテーション部については、テラピストの増員により、リハビリ実施件数が昨年度に比べ8,000件以上と1.5倍増加しています。加えて、退院支援の強化により、平均在院日数が0.8日短縮し、新入院患者数は240名増加しています。


 病院の経営に最も貢献するのが手術件数です。本院では、手術室の増室と手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」の導入の波及効果により、手術件数は昨年度に比べ250件以上増加しています。また超高精細CTを増設したことにより、CT撮影件数の増加を見込んでいます。

 精神科の尽力もあり、精神科リエゾンチーム加算、精神科急性期医師配置加算の算定により、年間5,250万円の増収見込みです。薬剤部の体制強化により、病棟薬剤業務実施加算を算定しており、また後発切替の数量シェア増加で文部科学省の機能強化経費として、平成30年度に4,800万円が配分予定になっています。検査・輸血部では、臨床検査の認定であるISO 15189を取得したことで、年間420万円の増収見込みです。


 新しい医療機器の整備として、医療用Hybrid Assistive Limb®(HAL®)が平成30年8月から稼働予定です。また平成30年度には、MRIを増設し、リニアックを更新予定です。なおMRI増設は、学内予算貸付制度(学内融資)により大学本部から資金を借り入れて整備することになりました。


 今年度の病院収支は、もう少しの努力で黒字になる見込みです。特に迅速な対応が求められるものとして、保留レセプトの処理があります。診療科の先生方には、診療情報管理センターの指示の下、保留レセプトの対応をお願いしています。平成30年4月には医療・介護同時改定を控えており、経営面でさらに高度な運用改善が求められると思います。皆さまのご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。


 本院は沖縄県における唯一の医育機関病院であり、且つ唯一の特定機能病院でもあります。これらの本院の役割を果たしつつ、沖縄県地域医療支援センターの機能を強化することで、沖縄県の地域医療の司令塔として、継続的に離島・へき地医療を守るための役割を果たさなければなりません。また附属病院の移転準備も着実に実施していく必要があります。


 最後に、附属病院長として病院を受診される患者さんをはじめ、医学部、および附属病院関連の職員の皆様のご健勝と益々のご発展を祈念致します。


SUPERMOON

2018年1月2日 琉球大学医学部より見たスーパームーン



平成30年1月4日  琉球大学医学部附属病院長 藤田次郎