幅広い社会貢献を目指して
形成外科長 琉球大学大学院 医学研究科 形成外科学講座

 平成30年4月1日に形成外科学講座の初代教授を拝命した清水雄介しみず ゆうすけと申します。琉球大学の形成外科は平成27年3月に琉球大学医学部附属病院に新設されました。安全な診療、研究、教育を推進して3年間が経過し、このたび晴れて琉球大学大学院医学研究科の一つとして講座化されることになりました。これまで支えてくださった関係者の皆様、多くの患者様に心より感謝いたします。
 琉球大学の形成外科は様々な疾患の再建、再生を目指して患者さんに寄り添った治療を行うことを目指しています。一人一人の患者さんの整容面・機能面を整えるお手伝いをさせていただきながら、最も大事な'心'の部分に安心をもたらせる治療を心掛けています。また大学病院の役割の一つとして従来の常識を破って「新しいモノ、価値」を創りだしていくことが大事だと考えています。形成外科医として患者様一人一人に向き合うだけでなく、医療に限らず幅広い社会貢献に繋がる活動を推進していきたいと考えています。

 これまで培ってきた経験を生かし、多くの後輩を育てて琉球大学全体を活性化させ、最終的には沖縄、日本、世界に貢献できる活動をしていきたいと考えています。引き続き皆様の厚いご支援とご指導を賜れると幸いに存じます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。


法医学講座教授就任にあたって
法医学講座 教授

 皆様初めまして。平成30年4月1日付で琉球大学大学院医学研究科法医学講座の教授に就任いたしました、二宮賢司にのみや けんじと申します。法医病理学を専門とし、琉大医学部を卒業後そのまま沖縄に残り続け、日々教室員とともに法医解剖を実施しています。私は正確には病院ではなく大学の職員ですし、このような分野ですから普段皆様とお会いすることはまずないであろうと思います。また皆様も、法医学と聞くと事件、警察、捜査といった単語が浮かび、どちらかと言えば遠い世界、関係のない分野と思われるのではないでしょうか。しかしながら、すべての医学分野と同じく、法医学も結局は生きている人たちのためのものと言えます。つまり、亡くなった方の死因を明らかにする、あるいはなくなった状況を明らかにするとともに、その情報をご遺族、社会に還元することで、ご遺族や社会の安寧を保ち、福祉の向上に寄与することが法医学の大きな目的なのです。

 我々の分野はその性格上、主に地域社会での問題を取り扱い、その解決のために働いています。地味な分野ではありますが、皆様と直接お会いすることはなくても、陰でこのような仕事をしている者がいることを知っておいていただけると幸いです。