このたび、平成27年11月1日付けで検査・輸血部副部長を拝命いたしました。琉大病院検査・輸血部では、「病める人の立場に立った、質の高い医療を提供するために、高水準の検査・輸血業務を遂行する」という理念を掲げ、職員一同が日々業務にまい進しております。当部署での業務においては検体検査が主であり、採血、生理検査や自己血採血以外では患者様に直接接する機会は多くありません。しかし、他の診療部門と同様に患者様の立場に立った医療の提供を心がけております。部内はもちろん、各診療科や診療部門との良好な連携を保ちながら患者様に高品質の医療をお届けできるよう努力してまいりたいと思います。
 さて、私は平成7年に九州大学を卒業し、内科医として主に糖尿病の診療と研究に従事してまいりました。前任地である理化学研究所では糖尿病などの遺伝要因の研究に取り組んでまいりました。遺伝子解析技術の進歩により、病気にかかりやすい、薬が効きにくい、薬の副作用が出やすいといった個人の生まれもった体質の違いが明らかにされつつあります。いずれはお一人お一人の体質に応じた医療が提供できる時代がやってくるでしょう。そのような最先端の医療に対応できる検査業務が行えるよう、検査・輸血部においても研鑽を重ねてゆく所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

 

 この度平成28年8月1日付けで、琉球大学医学部附属病院臨床工学室技士長に就任させていただきました。臨床工学室技士長として現在日々奮闘中です。臨床工学技士室が発足する以前は、手術部、高気圧治療部、血液浄化療法部、ME機器センターと4部門で運営されてきましたが、ME各部門間の連携は難しく、残念ながら非効率的でした。そこで大学病院としても組織の統一を図るべく、臨床工学室として組織再編し、そこから各部門に配置する形をとり運営されることとなりました。
 最先端の高度な医療機器を扱う臨床工学技士は、臨床現場やME機器管理、メンテナンス等あらゆる場面で極めて重要な役割を果たしており、今後ますます活躍する場面が増すと思われます。
 この臨床工学の専門分野で遺憾なく力を発揮するためには、技術や知識だけでなく、チーム医療に必要な豊かな人間性を備えると同時に、臨床工学分野での研究・向上に対して具体的に貢献可能な能力を備えていかなければなりません。その為には、最先端技術や多種多様な医療機器を操作する経験を積み、各分野の専門性を追求できるように、システム化したいと考えています。
 また琉球大学医学部附属病院で活躍している臨床工学技士の3割は若い技士です。臨床工学室として研修会や学会参加や発表も行い、各個人が自己研鑽しモチベーションを上げ、大学病院で働くことの誇りが持てるように、バックアップして行きたいと考えています。