中央診療施設等の紹介

医師キャリア支援センター/益崎 裕章 副病院長・第二内科長 医師キャリア支援センター長

  平成26年から琉球大学医学部附属病院医師キャリア支援センター長を担当させて戴いております。
琉球大学 医学部附属病院職員の皆様・沖縄県の医療関係者の皆様におかれましては倍旧の御指導・御鞭撻を賜りますよう宜しく御願い申し上げます。
 超高齢化社会を迎え、医師の人生にも“生涯持続力”が求められるようになりました。私達を取り巻く医療情報は凄まじい勢いで膨張しており、昔ながらの研修方法や勉強方法ではもはや通用しない時代です。毎年、毎年、膨大な種類の新薬が登場し、医療技術も目まぐるしい進歩を遂げています。御開業の先生方からは“昨今の医学の進歩に追いついていくのは本当に大変で、少し油断するとあっという間に“医療版 浦島太郎”になってしまいます”という悲鳴が寄せられます。“医師になる”ことは“一生涯、勉強を続けていく姿勢と決意”と引き換えに成立します。私の周りにも80歳台、90歳台で立派に現役の医師として活躍なさっている先生が少なくありません。母校、京都大学の大先輩でもある日野原 重明 先生(聖路加国際病院 理事長)は102歳の今も外来診療や病棟回診をこなされ、1日に2〜3回の講演のハシゴも日常的です。
 生涯にわたって輝き続ける医師であるためには医師になって最初の2〜3年間に受ける初期教育が決定的な意味を持ちます。どのような先生からどのような医療教育を受けたか。研修医仲間との切磋琢磨の質を如何に向上できたか。良質の医療を実践するための医療リテラシーの鍛錬ができたか。電子カルテや紹介状の書き方、医療スタッフや患者さん・御家族とのコミュニケーション能力、症例のプレゼンテーション能力、学会発表や論文執筆の能力などをしっかりと身に着けなければ進歩著しい21世紀の医療環境を果敢に生き抜いていくことは不可能です。
 初期臨床研修の充実と向上に向けて医師キャリア支援センターは恰好の研鑽の場を提供できると自負しております。御二人の副センター長、正本 仁 先生(周産母子センター長)と垣花 学先生(麻酔科学 教授)をはじめ、琉球大学医学部附属病院の各診療領域で大活躍中の輝くセンター・スタッフが愛情をこめて誠心誠意、研修医の皆さんをサポートします。研修上の問題や悩み、進路選択、医師キャリアの構築・ブランド創成など、どのようなことでも気軽に相談して戴きたいと願っております。新しくスタートする臨床研修制度では各専門領域における専門医の取得が非常に大きな意味を持つことになります。沖縄県内の基幹病院の中にも専門医を取得できない病院(専門医不在のために研修指定病院として認定されていない病院)が少なくないことを勘案しますと各専門分野のエキスパート・指導医が揃っている琉大病院における初期臨床研修で得られる様々なメリットは計り知れません。沖縄県内外の医学生の皆さん・医師の皆様が医師キャリア支援センターに関心を寄せて戴き、積極的な御参画・御支援・御指導を賜りますよう宜しく御願い申し上げます。