特集:病院新体制

沖縄医療の未来を担う “ 輝く医療人 ” を創る 益崎裕章 副病院長・第二内科長

 平成26年1月より教育・研修担当の副病院長を仰せつかりました。若輩者で至らぬ点が少なくないと思いますが、琉球大学医学部附属病院の職員の皆様、沖縄県の医療関係者の皆様におかれましては倍旧の御指導・御鞭撻を賜りますよう宜しく御願い申し上げます。

  明治の元勲、江藤 新平(明治新政府の初代“法務大臣”)は人間の業績を3つのランクに分け、下位は財産を成した人、中位は業績を成した人、上位は優れた人材を育てた人であると記しています。超高齢化社会の到来を間近に控えた今、琉球大学医学部附属病院では生涯持続力と自己改新力を発揮しながら未来の医療を開拓する優れた医師の養成に総力を挙げて取り組んでいます。私達を取り巻く医療情報は最近10年で20倍以上に膨張しており、 昔ながらの研修方法や勉強法ではもはや通用しない時代です。毎年、毎年、膨大な種類の新薬が登場し、診断技術や治療技術も目まぐるしい進歩を遂げています。“たった3年”で医療の風景は大きく様変わりします。現代の 医師は“時代の要請と社会のニーズ”を鋭敏に察知し、”専門性と総合性のバランス”を上手に取りながら、生涯にわたって研鑽を積み、成長と進化を続ける人生を歩むことが求められています。

 輝き続ける医師を育成するためには医師デビューから最初の数年間に授ける初期臨床教育の内容が決定的な意味を持ちます。琉球大学医学部附属病院における臨床研修と医師教育の一層の充実と質の向上を目指し、“先生が 私の主治医で本当に良かった!”、“先生と一緒に仕事が出来て本当に幸せ!”と患者様や医療スタッフから御評価を戴けるような人格・実力相俟った素敵な医師をたくさん育てていきたいと願っております。

安心・安全な看護の提供 看護方式パートナー シップ・ナーシング・システムについて 下地孝子 副病院長・看護部長

看護方式パートナー シップ・ナーシング・システム

 看護部門では、平成25年度より看護提供方式として、パートナーシップ・ナーシングシステム(PNS)を導入しましたので紹介いたします。
Partnership Nursing System(PNS) とは、看護師が安全で質の高い看護を共 に提供することを目的とし、2人の看護師がよきパートナーとして、対等な立場で、互いの特性を活かし、相互に補完し協力し合う看護提供方式のことです。2人の看護師は、1年を通じたパートナーとして、毎日の看護ケアをはじめ、受け持ち患者さんの看護について責任を共有する仕組みとなっています。

 右の写真は、患者さんのベットサイドを訪問する前に本日の治療・処 置・ケアの予定を確認し、どのようなタイムスケジュールで進めるか、打ち合わせを行っている場面です。複数の目で確認することで、安心・安全 な看護の提供につながると考えています。また、経験の浅い看護師であっても、先輩看護師と相談しながら業務を進めるため、患者さんからも「安心できる」との評価を得ています。チーム一丸となって、患者さんの病状や治療に伴う様々な不安や苦痛について、一緒に考えサポートいたします。患者さんやご家族の方にも、医療のパートナーとして参画していただきますよう、よろしくお願いいたします。