材料部は、各外来・病棟で行う検査や治療に使用する器具の洗浄やセット組、滅菌と医療材料の管理と供給を 行っています。
材料部職員は、直接患者さんにお会いすることはないのですが、患者さんに使われる安全で安心な医療器材を提供するために日々取り組んでおります。2004年からは、各外来・病棟・各部署での診療用器材の洗浄を材料部で一括洗浄することとし、各現場の業務の効率化と感染防止対策に貢献しています。
昨年度からは、開院以来、手術部で洗浄していた手術器材を、材料部でRO水(純水)を使用し、洗浄しています。
RO水とは、水道水を逆浸透膜に通し、不純物、重金属をはじめ細菌やウィルスまでを取り除いた純水のことです。
また、材料部では、洗浄・消毒・滅菌を行うために特徴的な医療機器を使用しています。
消毒・滅菌前の洗浄だけでも、器材の表面に付着した菌を99.9%以上消失できると報告されています。洗浄機は、単層式ウォッシャーディスインフェクター3台、多層式ウォッシャーディスインフェクター1台、カート洗浄機、呼吸器回路除染装置、超音波洗浄機、卓上式マイクロ用洗浄機の8台です。洗浄目的により洗浄機を選択し洗浄、定期的に洗浄評価を行っています。
滅菌は、高圧蒸気滅菌・EOG滅菌・プラズマ滅菌の3種類で滅菌を行っています。滅菌技師の資格を取得した職 員の指導の下、滅菌保証のガイドラインに従い、定期的な機器の保守点検とインジケータを使用した滅菌評価を 行っています。
滅菌物と汚染物の交差を避けるため一方向の経路をたどるワンウェイ方式をとり、汚染物は洗浄側から搬出され、滅菌物は滅菌室から病棟に搬入されます(上図参照)。
このように、材料部では、清潔・安全な医療材料の提供により患者さんの感染予防に努めています。