現在本邦では不慮の事故で亡くなられる人は年間約4万人程度いて、その10倍以上の方が後遺症等に悩んでいると言われています。またこれらの交通事故の外傷患者は子供を含め若い人が多いという特徴があります。もしも交通事故を目撃したときには、みなさんにもできることがありますので怖がってばかりもいられません。まずは救急車をできるだけ早く呼んで下さい。やはり救急隊は交通事故のプロですから、的確かつ迅速な対応が期待できます。
しかしもしも周りに自分しかいなければ、あなた自身の対応が必要になります。事故に遭われた方の状態を見て、気道、呼吸、循環の順番で異常がないかを確かめます。呼吸が止まっていれば人工呼吸、脈が無ければ心臓マッサージが必要になります。またそれらに異常がなければひとまずは大きな問題はないと考えて、次に怪我をしている部位を確認します。もしも外出血があれば圧迫止血を行い、変形があれば副木等が必要になります。しかしながら現場での副木の処置はなかなか難しいため、無理に動かさずにそのままにしておいても構いません。なお一番大事なことですが、これらの処置は事故現場の安全の確認を必ずおこなってからでないといけません。あなたの身を守るのも、またあなた自身であるからです。
お子さんの事故はほとんどが未然に防げるものですから、親を含め社会全体で交通事故を防ぐように日頃から心がけておきましょう。なお当救急部ではこれらの外傷患者を積極的に受け入れていますので、困った時はいつでもご相談下さい。
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