今年より、本院放射線部に導入されたCTのことを説明したいと思います。CTはX線を使って体の輪切りの像が得られる機械ですが、ドーナッツ状の機械にはディテクターと呼ばれるX線検出器が多数並んでいます。これが一列ではなく奥行きに多列になると撮影時間が短くてすみます。この機械のことをマルチスライスCT(MDCT)と呼んでおり、最近では、どの病院もこのMDCTが入っています。琉大病院には今まで64列のMDCTがありましたが、それに加えて320列のMDCTがこの3月から導入されました(写真)。九州以南では2台目です。この機械を用いると16cmの幅では寝台移動することなく、0.5秒で撮影することができます。心臓の1心拍より短い時間です。特に心臓や脳の診断に威力を発揮しています。また、CTでありながらアニメのように動画像も撮影できますし、色々な新しい診断法が模索されつつありますので、期待して下さい。
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