琉大病院HOTLINE
第 36 号

平成20年1月21日
発行
琉球大学医学部
附属病院広報委員会

| HOME| INDEX |
| 1page | 2page | 3page | 4page | 5page |6page |外来診療日割表 | 8page |

看護部長 川満幸子 更なる医療安全と看護の質向上を目指して
  琉球大学医学部附属病院 看護部長 川満幸子(かわみつさちこ)

 平成15年4月から看護部長を務めています川満です。今回は看護の仕事と琉大病院の看護体制について紹介します。看護師は保健師助産師看護師法という法律で「診療の補助業務」と「療養上の世話」が二大看護業務として規定されています。診療補助業務は医師の指示が必要であり、療養上の世話は看護師独自の業務です。したがって、看護師は医師の診断・治療がもっとも効果をあげるよう患者様の生活行動を助ける使命を担っています。そのため、時代に即応した看護の質向上を目的に、日本看護協会は1995年より専門看護師・認定看護師の育成を開始しています。
 本院の看護部門は、病院の理念である「患者様の立場に立った質の高い医療の提供」に基づき、「専門的知識」「確かな技術」「思いやりの心」が一体となった看護実践を理念とし、三つの輪をそのシンボルとしてより質の高い看護の提供を目指しています。看護単位においては、各看護師が一定の患者様を受け持ち、固定したチームメンバーによって看護ケアを提供する方式(固定チームナーシング)をとっております。また、毎年、看護部の目標と委員会・各部署・各個人の年間活動を連動させ、患者サービスの向上に還元できるようにしています。さらに、医療に関する情報提供を求める患者様のニーズへ対応するために2004年度からベッドサイドにおいて患者様を交えて行う申し送りの形態を導入し、「患者参画型看護」に取り組んでいます。患者様に満足していただける看護の提供と看護の質向上には、看護の受け手の参画は欠かせないと思っています。そのほか安全管理や感染対策、褥瘡対策・退院支援・緩和ケア・外来化学療法・エイズ診療・糖尿病療養指導・栄養サポート等の診療支援へ認定看護師や専任看護師が横断的に活動しています。
 このように専門分化が進む中、看護師の役割機能拡大に日夜努力しているところですが、医療の高度化・多様なニーズの対応へ安心で安全な質の高い医療・看護を提供するためには手厚い看護配置が不可欠であります。現在、本院の看護師配置基準は10対1(入院患者2人につき看護師1名の配置)ですが、増大してきた業務へ負担を来たしていることも事実です。幸い、2006年度の診療報酬改訂において、急性期入院医療の実態に即した適切な看護配置を整備する観点から看護師実質配置7対1(入院患者1.4人につき看護師1名の配置)が新設されました。本院も2008年度には、念願である7対1看護を導入します。今後、患者様の安全を第一に特に夜間の看護体制を強化し、看護職員一丸となって看護の質向上になお一層努力していきたいと思います。

| HOME| INDEX |
| 1page | 2page | 3page | 4page | 5page |6page |外来診療日割表 | 8page |