琉大病院HOTLINE
第 34 号

平成19年7月11日
発行
琉球大学医学部
附属病院広報委員会

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国吉幸男先生 安心・安全な医療を求めて
 琉球大学医学部附属病院 病院長補佐 國吉幸男(くによしゆきお)

現代はIT時代と称され、あらゆる分野でコンピューターが介在しております。そのおかげで仕事は迅速に且つ効率よく行われ、我々診療機関も例にもれずその恩恵にあずかっております。一方では、その進歩が急速であるため、乗り遅れないために苦労するのも現実であります。

 現在当院で稼働している医療システムは4年ほど前に導入してものであり、今回、新しいシステムに更新する時期になりました。私は昨年11月に、そのシステム更新作業を任され、よりよいシステムを導入すべく作業部会を組織して日夜奮闘しております。今回の更新における目玉は、“電子カルテ”の導入であります。従来“紙のカルテ”に記録していた患者皆様の情報は、コンピューターに電子信号として入力し蓄積されていきます。従って、その過去から現在に至る患者情報の閲覧が、院内の多くの場所で、いつでも、瞬時に可能となり、その結果、患者皆様への医療提供がスピーディーに且つ的確に行われるはずであります。しかしながら、この電子カルテは既にいくつかの医療機関で導入されある一定の評価をうけていますが、その使い勝手を含めて100%満足すべきまでには至っておらずまだ完成したものではありません。導入した医療機関の御意見を伺ってみますと、導入した当初はシステムのハードないしソフト面への不満が多く、自らそれを様々なノウハウを駆使して、より使いよいシステムに改良し、その使用満足度を高めていっているのが現状のようです。本附属病院への導入は来年の予定であり、他大学病院と比して半歩遅れている感は否めませんが、逆に、このことは他大学病院で培ったノウハウを本院に導入できるメリットと考えており、既に導入し稼働している他大学病院へスタッフを見学に派遣しています。 

 いずれにしても、電子カルテ導入はあくまで患者皆様の診療の効率化が目的でありますが、本附属病院がその診療理念として掲げている“患者中心の医療”をその利便性を求めるがあまりないがしろにしてはいけません。そのために、患者情報の流出防止や、そのためのセキュリティー管理は最重要課題の一つと考えています。より最新の医療情報システムはより多くの患者情報を取り扱うため、その運用法によっては両刃の剣の側面を有しており、これらの事を肝に銘じて、よりよい医療システムを導入すべく努力していきたいと考えております。

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