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琉大病院HOTLINE
第 29 号

平成18年4月10日
発行
琉球大学医学部
付属病院広報委員会

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image 琉大病院における医療の 安全確保について
 琉球大学医学部附属病院長 瀧下 修一

 琉大病院では、患者様を中心としたより良い医療を目指しています。その基盤には患者様一人一人に次のような権利(本院の外来ホール掲示、ホームページをご参照下さい)があることを確認し、これらが行使、実践されるように努力しています。
  1. どのような場合でも、一人の人間として大切に扱われる権利 
  2. 専門家による平等で良質な医療を受ける権利
  3. 病気のことや治療について十分に知る権利
  4. 治療について意見を述べる権利と選択する権利
  5. プライバシーが守られる権利
 とくに、上記3、4に関しては、インフォームド・コンセントという言葉で実践されています。わが国では「説明と同意」と訳され、医師や看護師などの医療提供者が患者様に説明して同意を求めるという患者様が受け身の状況が一般的です。そうではなく、患者様が医療提供者に十分な説明を求め、理解したうえで同意を与えるということが望ましいと思います。同意書という形だけではなく、診療のなかの会話を通しても行われるべきことです。「患者から医師への質問内容・方法に関する研究」研究班では、医者にかかる10か条として(1)伝えたいことはメモして準備、(2)対話の始まりはあいさつから、(3)よりよい関係作りはあなたにも責任、(4)自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報、(5)これからの見通しを聞きましょう、(6)その後の変化も伝える努力を、(7)大事なことはメモをとって確認、(8)納得できないときは何度でも質問を、(9)治療効果を上げるために、お互いに理解が必要、(10)よく相談して治療方法を決めましょう、を挙げています。
 当方は掲げた目標を果たすために努力いたします。同時に、皆様の意識改革によって「医療側への依存、おまかせ」から「協働」と「医療への参加」へ転換していただくことも重要なことです。すなわち、医療者に希望や疑問をはっきり伝えること、医療者の話を理解しようと努力されること、よく理解したうえで検査、治療にご協力いただくことなど積極的なインフォームド・コンセントの実践をお願いしたいと思います。医療者も意識改革に努め、これらに誠意をもって応えることで皆様との相互理解と信頼関係が築かれるものと確信しています。
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