第4回沖縄泌尿器科研究者フォーラム開催される

世界の泌尿器科(腎移植、前立腺治療)の英知が結集

  欧米の最先端の技術を、日本に早く導入する”架け橋”としての絶好の機会を提供する国際学会として1986年に第1回が行われ、それ以来、定期的に開催され、これまでにW.F. Whitmore Jr., M. Menon, D.M. Barret, M.M. Lieber, H.M. Lee, C.Y.C. Pak, Udo Jonas, E. Tanagho, R.P. Myersなどの各界の第一人者が来沖され、活発な討論がされてきました。

 今回ミレニウム・フォーラムとして、1月28〜30日に宜野湾のコンベンションセンターで行われました。今回は、学会に先立ち、高度先進医療を提供できるように、コーネル大学のエイド先生の指導の下に、人工括約筋(尿失禁の手術)と人工陰茎(勃起不全の手術)の手術をいたしました。この手術は、尿道の括約筋の働きが不良で、尿が漏れて日常生活が不便な人や、さまざまな治療法によっても勃起できない人たちにとって、究極的な治療と考えられていますが、日本ではまだあまりおこなわれていません。今回は、術前から術後まですべてについて、一つづつ手技を確認しながら手術を行い、そのノウハウのすべてを見せてもらいました。

 学会は、癌の研究、前立腺癌、勃起不全、前立腺肥大と尿失禁、腎結石、腎移植と血液浄化療法の6つのテーマで64の演題発表があり、約150名が参加しました。前立腺癌の手術法は、メイヨクリニックの専門のマイヤーズ教授が分かり易く説明され、腎移植もまったく新しい免疫療法に関して世界の第一人者であるトーマス教授よりお話がありました。

 また、国内からは第一線の研究者が来沖し、各テーマごとに最新の診断技術や、治療法について、かなり掘り下げられた討論が行われました。短い期間ではありましたが、密度は濃く参加者は学会と沖縄を充分に満喫して帰られました。

 琉球大学でも、メイヨクリニックに劣らぬ泌尿器科治療(腎移植、前立腺手術)を提供できるよう、鋭意努力しております。

(必尿器科 秦野 直、小川由英)



  
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