平成11年4月30日

     University of the Ryukyus University Hospital          

琉大病院 HOTLINE 第3号

琉球大学医学部附属病院の患者様・職員のための情報誌



診療科再編成と総合診療センターの新設

 医学・医療の進歩はめざましく、目を見張るものがあります。

 当院は、県内唯一の大学病院であり、厚生省から高度先進医療を開発し、実施できる病院、すなわち特定機
能病院として指定された県内でただひとつの病院です。

 そこで、医学・医療の進歩を医療の現場に迅速に反映させること、それを患者様に分かりやすくすることな
どのために専門外来を置きました。第1内科、第1外科などの従来からの科名のほかに感染症内科、呼吸器外
科などの専門外来の標傍名も設けました。科の数は、17科から34の専門外来に増えました。受診しやすく
なったことと、より高度で専門化された良質の医療を提供できる体制になったと思います。

 総合診療センターを設置いたしました。その中の総合診療部門は、「いつでも患者様、家族の求めに応じ、
病気や患者様を選ぶことなく診療し、能力の限り適切な処理・指導を行い、軽快後も健康管理を行い、家族・
経済状態も考慮して最善の医療を与える」とのプライマリケア(総合診療)の条件に沿う医療を提供します。
そのほか、緩和ケア部門なども設置しました。幸いにも当医学部には歴史と伝統のある保健学科があり、保健
学科の先生方の全面的な御協力を得ております。

 診療科の再編成と総合診療センターの診療がいよいよスタートします。今後の課題は、内容の充実です。こ
こまで準備して下さった当センター部長吉井與志彦教授ならびに関係者の皆様に御礼を申し上げるとともに、
地域の皆様、関係者の皆様の暖い御支援を心からお願い申し上げます。

病院長  小椋 力 



診療科再編と総合診療センターのみどころ

専門外来

 琉大付属病院には、毎日約900人の外来受診者があり、その中で初診者は約60人です。殊に初診者が、
病院の玄関でどの科を受診すべきか迷ったとか、紹介状も無くどの科に行くべきか困った等の話を耳にするこ
とがありました。

 平成11年5月10日から琉大付属病院は臓器別の専門医によって診療する専門外来制を敷きます。より明
確な形で専門外来の表示を行い、足の先から頭のテッペンまで全ての臓器の悩みに対応出来る万全の外来体制
がとれるよう編成されております。

 個々の病気と関連した各学会は、その病気の診断や治療に関しては専門家であることを認定する専門医制が
あります。当院のほとんどの科にそれぞれの専門医がいて診療します。心臓とか神経とか胃とか、ハッキリし
た臓器の悩みであればその専門科医にかかるのが一番良いと誰もが思うことでしょう。

 琉大付属病院は、受診する方に分かりや易く、しかもその道の専門家に安心してかかれるようなシステムに
なりました。

総合診療センター

 専門外来で対応しにくい病気、例えばハッキリと何処が悪いのか分からない病気もあります。そんな時は、
総合診療センターの総合診療科部門が、どの専門外来に行くべきかを適切にアドバイスしたり、対処療法等の
かかりつけ医的な機能を持って対応します。他に、癌の疼痛緩和や在宅医療の相談、保健指導等を受けたい場
合にも、このセンターには、医学部保建学科の先生方のご協力も頂いて、各専門家が対応する部門も用意しま
した。さらには専門外来と総合診療センターを支援できる24時間対応の救急部も機能しています。




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