救急部の活性化に期待する

 昭和59年10月に西原町上原の現在地に琉大病院が移転して以来、当救急室は、一般外来が終了した午後5時以降の三次救急のみを収容する体制で、外来の看護婦が担当してきました。しかし、救急部の機能はほとんど閉鎖の状態であり、再来患者への対応が殆どで、地域住民への医療的貢献はありませんでした。

 そこで、平成7年11月から救急部を独立させ、6人のスタッフと看護婦長を管理室との併任の形で配置し、24時間オープンとする一次から三次救急患者を受け入れる体制を整えてきました。

 しかし、救急室の決して機能的とは言えない構造上の問題や専従医師の不足に伴う各科輪番当直制、看護婦の一人勤務(二交替制)等、救命救急患者に対応するには充分な体制ではありませんでした。

 救急部の活性化の方針が打ち出され、その一環として8月下旬から改修工事が開始され、11月上旬にはほぼ完成し、11月中旬いよいよ救急部が新装スタートする運びとなりました。救急患者数は年々増加していますが、まだ充分な数とは言えません。教育実習病院としてコ・メディカル実習生をはじめ、看護婦の卒後教育には救命救急を取り扱う救急部の役割は重要となります。

 今後は、病院全体として取り組むことにより医師・看護婦サイドの受入体制の充実や、設備が充実されたことにより、患者数も増加する事が期待されます。

 また救急センター構想もあり、これから推進されるであろう専門看護師 (Clinical Nurse pecialist)CNS養成のための実践の場として、臨床実践能力の啓発、卓越した技術の習熟をはかる上からも期待されるところです。

                                      看護部長  山口 幸子

●● 関係機関の声 ●●

鬼に金棒

 天下の琉大病院さんが24時間体制で1次から3次までの救急医療を本格化されるとのこと、誠に喜ばしい限りです。東部消防組合は、救急活動を強化するために明年度から高規格の救急車を導入することを決定し、既に発注しています。タイミングも良く、琉大さんが救急に力を入れて下さることになれば『鬼に金棒』です。よろしくお願いいたします。
                                 東部消防組合消防長 佐久川 政信

●● 地域の方の声 ●●

救急部に期待します

 このたび、琉球大学医学部附属病院が『救急部』を拡充されるとのことで、患者として大変喜んでおります。

 私は今まで、大学病院とは次のような時に受診するものだと思っていました。非常に高度な最新医療技術を必要とする治療を受ける時、一般病院では治療が困難な難病の時などです。そして、『紹介状』がなければ診てもらえないと考えていました。ですから、救急患者を引き受けて下さるとは思ってもみませんでした。

 琉大病院の『救急部』を受診して、もしその後色々な合併症などが出て、複数科にお世話にならなければならなくなった時、院内に専門医がおられ、すぐに駆け付けて下さり、また整った医療環境で治療してもらえると考えると、とても安心です。『転院』というのは、患者にとって、精神的にも肉体的にもとても負担が大きいことですから、どんな事態にも対応可能な病院で最初から診てもらえることは有り難いことです。

 最初に書いた大学病院に対する認識不足は私だけではないと思いますので、機会あるごとに『救急部』のことをPRして、多くの人にお知らせ下さい。期待しております。

                                        那覇市 50才主婦


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